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2005年08月31日

第4回 山口北州印刷株式会社 代表取締役社長 藤浦 信 様

PROFILE

山口北州印刷株式会社 代表取締役社長 藤浦 信 様

昭和35年 宮崎県日南市生まれ。
情報編集の仕事を志しリクルート入社。山口北州印刷現会長のご長女との結婚で、自身の経営参画は自然の流れと受けいれる。大日本印刷で5年間印刷業界を経験後、平成5年山口北州印刷入社。平成16年7月より代表取締役就任。決裁権限など様々な社内のシステムを刷新中。今後は「Quality First」をモットーにペーパーメディアの可能性を追究し続けたいと語る若手経営者。
山口北州印刷株式会社ホームページ → http://www.hokushu.com/





■ 九州から岩手ヘ

さゆり 藤浦様はご実家のご商売を継ぐ、もしくは御自分で起業するというパターンではなく、奥様のご実家のご商売を継がれたわけですよね。
藤浦  ええ、カミさんは3人姉妹の長女でいずれは自分も手伝うんだろうなと。
さゆり 奥様とはどこでお知り合いになられたのでしょう?
藤浦  僕は大学をでてから情報編集の仕事がしたくてリクルートに入社しました。カミさんは同期入社で、入社3年目で結婚したかな。
さゆり 早いですね、熱烈な恋愛結婚とか?
藤浦  熱烈かどうか別として、当時のリクルートは夜中まで大抵の人が会社に残るせいか社内結婚が多い。それで、限られた出合いの「しゃーない(社内)結婚」って言われてたんだけど(笑)
さゆり ご結婚と同時に岩手に来て「山口北州」に御入社なさったのですか?
藤浦  いや、結婚後の2年間は引続きリクルートで。そのあと大日本印刷に5年お世話になりました。

■ 業種の違いに戸惑いは?

藤浦  リクルートでは「調査」の仕事をしてました。「人気企業ランキング」とかあるでしょ。「調査」を企画してまとめて広報戦略の一環でプレス発表をする。記事になりそうな企画を提案したり。独創にエネルギーを注げるのがおもしろかった。
さゆり 大日本印刷ではお仕事の内容は?
藤浦  受注産業の営業でそれまでと全然違った。こうしたほうがいいなぁと思っていてもお客さんにダメといわれたらダメだから。前職と違って。
さゆり ギャップは相当?
藤浦  かなり。でも、提案と称して意見したりするから、お客さんも「なんて生意気なやつだ」と思ったんじゃないですか?
さゆり あれっ? それでも言うことは言っていたんですね!
藤浦  ははは、やかましいと思われていたみたいですね。でも、お客さんから提案を求められることもあって、CIをお手伝いする機会に恵まれたり、いつも「何かネタない?」って言うお客さんを担当したから、販促とか色んな提案をしたり。
さゆり こちらもおもしろそうですね。
藤浦  うん、僕はもともと「情報編集」や「広告」が好きだったから、おもしろかったですよ。
さゆり 大日本印刷に5年いて、そろそろ「山口北州に」という流れに?
藤浦  うん、決めごとだったようで。平成5年5月に入社しました。
さゆり 出社の初日はどうでしたか?
藤浦  ういてましたね(笑)挨拶で冗談言ってもうけないし。みんな下向いてたし。(笑)
さゆり 社員は次期社長がくるっていうんで、どう対応していいかわからないのもありますよね。同じ印刷業界でも大日本と山口北州ではどんなところが違いますか?
藤浦  大日本は受注の間口がかなり広くて分野ごとに営業が専門化されているけど、間口が狭いながらも北州は広い分野に対応する必要があるというところが違う。そういう点では北州の方が面白いかもしれないですね。

■ 経営に自分色を

さゆり 平成16年7月にいよいよ代表取締役社長にご就任なされて。それからこの役員室にひっこされたのですか?(役員室には会長と社長が机を並べて執務しています)
藤浦  最初は営業部に席があったんだけど、僕がそこにいると巨人軍に例えるとナベツネがベンチに居るみたいでみんながやりにくいでしょう?過程が見えなければ結果を第三者的に判断ができるし。役員は「選択」と「評価」に徹して「実行部隊」は部長に委ねる。「選択」と「実行」は分けたほうがいいと考えて、この夏に会長と一緒に役員室に引っ込みました。
さゆり 役員と実行部隊の役割分担をすると。
藤浦  ええ、その一環で新年度(6月)から「チームチャレンジ」に取組んでいます。会社を「総務」「営業」「製造」の3チームにわけてそれぞれのゴール(目標)を決めて、到達までの方法は各部でアレコレ工夫する。当然失敗もするでしょうけど、自分達で決めて失敗すれば「何で?」って自ら分析するじゃないですか。
さゆり 上意下達であれば、自ら考えないと。
藤浦  そう。でも戸惑いもあると思いますよ。大きく変えたから。それでもシステム改善はどんどん進めたい。20~30代の被査定者を中心に構成した人事制度改善委員会の提案もあって今期から人事評価システムも「成果主義」ではなく「成長主義」に変えました。
さゆり 個人個人がどれだけ成長したかその程度によって評価されるのですね。
藤浦  そう。テーマは「Professional Worker」、プロとしてのスキル成長度が評価されます。成長を後押しするためには、受動的になりがちな「教育」より「学習」の機会を創ることが大事。それにはOJTが一番効果的だと思っています。適切な現場判断ができるように一人一人の判断力を上げることが会社の成長につながるわけだから。
さゆり 人が重要であると。他に山口北州としてここに重点をおいてやっていきたい点はどこですか?
藤浦  ぺーパーメディアの可能性を追求していきたい。自分達の技術がいかに社会に必要とされるかっていうのも大事ですね。セカンドロゴにある「Quality First」の「Quality」は、工業製品としての印刷物のハード面と編集などソフト面の2つの質を意味しています。この2つを兼備えた「質」を追求して勝負をしかけていきたい。で、この「質」を高めるのはやっぱり「人」なんだと思うんですよね。
インタビューを終えて
若々しくさわやかで、頭の回転が早い方だなーというのが印象です。いろいろ努力なさっているのでしょうが、それを表に出さないスマートさをお持ちです。
趣味は読書とお料理、お料理の腕やセンスで仕事ができるかだいたいわかるとおっしゃいます。「聡明な女は料理がうまい」という本もありましたね。確かに段取り能力や創造性が問われます。なにを隠そうわたしもお料理好きでお料理教室に通っています。玄米レストランオープンしたらウェイターやりますって口をすべらせていた藤浦さま、わたくし本気にしてお待ちしております。
山口北州印刷株式会社 ホームページ → http://www.hokushu.com/

投稿者 bcac : 2005年08月31日 14:06

コメント

藤浦さまありがとうございました。
先日、藤浦さまからご紹介いただいたあの方にインタビューしてまいりましたよ。とても素晴らしいトーク、うまくまとめられるかな、今から頭に鉢巻して頑張ります。(^-^)/

投稿者 さゆり : 2005年09月05日 10:21

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